知識だけでは通用しない世界。
3フロアの大規模改修は、初めての連続だった。通常引かれている排水管がまだなく、床に穴を開ける工事も発生。こうしたケースがあるとは聞いていたが、経験して初めて理解できることが多いと痛感した。設備の仕事は、知識と同じくらい“実地”がものを言う。例えば同じ広さの部屋で空調を同じ場所に設置しても、躯体や窓の数によって空調の効きが全く異なる。毎回条件が違うから、毎回最適解を模索する難しさがある。だけど経験する度に、現場のイメージがより湧くようになり、答えを考え抜くことが楽しくなってくる。それが機械設備の仕事だ。
ベストな判断をどこまでも突き詰めたい。
頭を悩ませた時は、一人で抱え込まず上司や先輩に相談する。上司がくれる意見に、自分もさらに意見を被せる。最適解を探そうとすると、つい議論が白熱することも。そんな、粘り強く考えることが好きな人が多いと思う。現場で協力会社様から教わることも貴重な学び。答えを考え抜き、現場で確かめて、最終的には職人の手を通してカタチになる。多くの人を介して完成したときには、確かな経験が自分に残る充実感がある。次は、木造など藤田建装で多くは手がけていない物件も経験したい。この仕事の面白さは、そんな初挑戦の中にこそあると思っている。