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2023.06.20

cazari meets 林家木りん 第1回

はじめまして。
(株)藤田建装 代表取締役の藤田一之です。(以下、藤田)

私は2年前に、弊社の創業100周年事業として、原点回帰ともなるオーダーメイド家具ブランド「cazari(かざり)」を立ち上げました。
いまは、CEO兼イベントオーガナイザーとして活動しています。

ありがたいことに、これまで多くのお問い合わせを頂いてきたのですが、
その中で一つ、気になっていたことがあります。

「どうしたら自分好みの家具をつくれるか、わからない」

この声をいただく度に、「みなさんにわかりやすくお伝えするにはどうしたらいいだろうか。
できれば、具体的にイメージして頂きたい。」と悩んでいました。

よい解決法がみつからない中、ある日、cazariチームメンバーからこんな提案がありました。
「実際に家具がほしい人の相談に乗りつつ、商品を作ってみたらどうですか?それを公開してみたらどうでしょう。」
それは面白い!と思い、それであればと早速実行に移ったのが、今回の企画というわけです。

本日から「cazari meets」という企画で、芸術家、職人、趣味人など
様々な方面で活躍されている方、なにか面白そうなことをやっている方をcazariのSHOWROOMにお招きしてお話を伺い、
“ともに家具をつくる愉しみ”を皆さんにお伝えしていきたいと思います。

それでは早速ですが、
記念すべき第1回目は落語家の林家木りんさんです。(以下、木りん)

藤田「こんにちは。昨日も会いましたね、三社祭で。(笑)」

木りん「神輿を担いで肩がボロボロです。でも4年ぶりの祭はいいものですね。」

藤田「木りんさんは背が高いから、中腰で神輿を担ぐのは大変だったでしょう。今、身長はどのくらいあるんですか?」

木りん「192cmです。実は、父は力士だったんです。」

藤田「そうでしたね、随分前にお伺いしましたね。お父様ゆずりの体格だったんですね。」

木りん「父は、元大関の清國といいます。実家は伊勢ケ浜部屋で、家に土俵もありますよ。珍しい家ですよね。(笑)」

藤田「でも、なぜか相撲取りにならずに、噺家になった。…なぜですか?」

木りん「中学のころ高座をみて、感動したんです。とっても憧れました。
そこで、父に打ち明けてみると納得してくれて。父が木久扇師匠と知り合いだった縁もありまして、林家一門に入門しました。」

藤田「その経緯は知りませんでした。そして、ついに今年9月に真打ちに昇進ですね。おめでとうございます。」

木りん「ありがとうございます。藤田社長は自宅がご近所なこともあり、日ごろから いつも気にかけてくださり感謝しています。」

■浅草・ものづくりについて

藤田「木りんさんは、ずっと浅草ですか?」

木りん「生まれてすぐの頃は文京区の白山でした。小学2年生のときに浅草小学校に転校してからは浅草です。」

藤田「浅草という、芸能とものづくりの街で育った環境が、今の私達に与えた影響は大きいですよね。」

木りん「そうですね。街には色々なバックグラウンドを持った方がいて、とっても刺激的です。私は噺家を仕事に選びましたが、ものづくりにも興味があって。自由研究とかでよく工作とかしていましたよ。あと、靴屋とかにもよく行っていたので、そういう職人技とかにも惹かれますね。」

■家具について

藤田「cazariはオーダーメイド家具を売り物にしていますけど、欲しい家具とかありますか?」

木りん「えっ、突然ですね…(笑)欲しい家具かぁ…難しいですねぇ。」

藤田「では、”こんな家具あったらいいな?”というものとか。例えば仕事に使えそうなもの。そうですね…稽古ができる椅子、高座用とかは?」

木りん「あ、それはいいですね。稽古をしたくなる時に、普通の椅子だと正座が出来ないんですよ。だから、正座も出来る椅子。あと持ち運び高座。パッと組み立てられて持ち運びが便利なものとか。」

藤田「それはユニークですね。もしかしたら噺家さんたちに注目される家具が出来るかもしれないですね。」

木りん「実は今、収納がほしいんです。最近、断舎離しているんですよ、物が多すぎて困ってるんです。例えば落語のノートや本も多すぎて…使うかもしれないので捨てられないんですけど、家のスペースは限られているし、困ってます。」

藤田「iPadとか使わないのですか?」

木りん「自分はノートに書かないと覚えられないから、あまり使いませんね。若手とかでもテープレコーダー使っている人も結構いますよ。巻き戻して聞き直しやすいから。アナログの使い勝手もデジタルに負けてませんよね。」

藤田「そうすると、うーーーん、収納出来る椅子とか?」

木りん「それはいいですね!出来るんですか、そんなこと(驚)」

藤田「もちろん出来ますよ。作っちゃいましょうか!」

木りん「それは、すごい。でも実際作るの大変そうですよね…」

藤田「アイディアがあれば大丈夫です。あとは私達から設計や使う素材を提案するので安心してください。まずはスケッチでイメージ画像でも作りましょうか?」

木りん「ぜひやりたいです。でも、費用とかが気になります。」

藤田「スケッチ程度なら無料です。今はまず、どんなものが出来上がるかイメージをカタチにしてみることが大事ですよね。」

木りん「じゃぁ、お願いします。”高座兼収納”。どんな風になるんだろう。」

藤田「今日はお時間があまりないので、次回はイメージを膨らませてスケッチまで作りましょう。もし、こういう感じの色やカタチ、素材、がいいな、というのがあればサンプルを持ってきてもらってもいいですし、本やネットを参考に作るのもいいですね。」

木りん「わかりました!思っていたより手軽にスタートできるのが嬉しいです。」

次回へつづく